ハードノックライフを乗り越えて強くなる。
芯の強い人間のリリックは重みがある。
そんなラッパーがいました。
NicHe REMとは?
(B-BOY POST:以降B)「NicHe REM(ニッチレム)さん初めまして。今回は簡単なインタビューをさせてください!まずMC名の由来を教えてくれますか?」
(NicHe REM(ニッチレム):以降N)「nicheは生物が生きていく上での環境のことでいろんなnicheが地球にはあるんですが、その中でずっと夢を見てるのは『俺しかいない』って意味でつけました。
REMは夢を見ている状態のレム睡眠からとりました 」
(B)「なるほど、深いですね。では次に出身地や現在お住まいの地域を教えてもらえますか?」
(N)「出身は名古屋の中川区で今もそこに住んでます」
(B)「ラッパーとしての自分の最大の武器は何ですか?」
(N)「テーマやbeatの雰囲気によってflowや声の出し方で一曲一曲別の空間になるところです。聴いてる人の喜怒哀楽を引き出す感じ」
(B)「確かに引き込まれる魅力と迫力がありますね。」
■Artistとしての経歴とは
(B)「ちなみに何年生まれですか?」
(N)「1997年で25歳です」
(B)「RAPPERとして脂がのった年齢ですね。ちなみにラップはいつ頃に始めましたか?」
(N)「20で始めました」
(B)「となると5年程のキャリアですね!5年でここまでの深みがだせるのは凄いですね。RAPを始めるきっかけがあれば教えてもらえますか?」
(N)「元々両親がいなくて祖母と住んでいたんですが、、ある事情で帰るとこを失ってホームレスしてました。
そんとき死にきれなくて好きなことして死のうと思ったんです。それがHIPHOPでした」
(B)「、、、そうなんですね。HIP HOPをしなきゃ死にきれない。
という事ですね。ニッチレムさんのRAPに魂が宿っているのは、そんなバックボーンがあったからなんですね」
■最新作の詳細とは?
(B)「新作が出来たと聞きました。その作品を作る上での製作エピソードはありますか?」
(N)「楽器も弾けないし音楽に無知だったんでミックスマスタリングとか全然わかんなかったです。
なんで毎日独学でやってボツ曲をいくつも作って、
ようやく自分の理想に近づけた作品です。
とにかく金がなかったから飯も食わず作ってました」
(B)「ナント独学ですか?凄い。 飯を抜いて作るってのはリアルなラッパーあるあるですね!この作品にはどんなメッセージが込められていますか?」
(N)「主にホームレス時代のことよく語ってます。
人間て何も持たず失うものが無くなった時怖いものが無くなるんです。
死を覚悟したとき何気ない青空でさえ愛おしく感じてしまうんです。
1番伝えたいのは偏見を無くせってこと言ってます。
もちろん人はそれぞれ感性が違います。 親の教育、学校の教育、会社での人間関係、職による日常、いろんな人との出会いで人は変わります。
特に若いうちは それは人間として当たり前のことであり生きていくことです。
しかし、それがその人の常識に変わった時、それにそぐわない人を叩こうとします。
他人の服や髪型や容姿、みんなと違うことをしている人や真剣にチャレンジしている人を笑ったりネットで叩いたりとかトランスジェンダーを嫌ったりとか。
そいつらは救いようがありませんが、それが普通なのが今の世の中です。
ホームレスなんかして音楽に身を委ねて就職もしてない貯金もない俺のことを世間は常識外れのダメ人間だといいます。
でも俺はもうそれでいい、それが世間体なら俺はホームレスの時のような汚れた人間でも構わないって意味で「DUST」とつけました」
(B)「壮絶ですね、そして思考が哲学的であり、極限で生きた人間ならではの‘’悟り”みたいな精神も感じます。。
(N)「この曲は大好きな日本のことを歌った曲です。表向きなところは多少あれど日本の文化はすごく大好きなのでいろいろlyricにしました。
言葉遊びみたいなのもいくつかあるんでlyricも見てほしいです。beatはタイプbeatでShin Andrewという方から購入しました。よくこの人からbeatを買っています。」
(N)「NicHe REM各ストリーミングサービスでDUST配信してます。ジャケ写は友達に書いてもらったんですけど天才的に絵が上手くて井上雄彦さんを超える逸材だと思ってます。写真と間違えられるほどに上手いのでよかったらジーっと見てみてください。」
(B)「いいですね、PVのロケーションも日本らしさがでています」
■曲の作り方について
(B) 「NicHe REMさんはどのようにリリックを作っていますか?かなり独特なリリックだと思うので気になります。テーマから決めたり、フリースタイルから作ったり色々あると思いますが。」
(N)「beatを聴いてどんな世界かを頭のなかで想像します。
そこで自分の経験や考えを紐付けてリリックを書いてくと自然とテーマが浮き彫りになってきます」
(B)「なるほど、Beat先行なんですね。リリックは常に書いたりしてますか?思い付いたら書く感じですか?」
(N)「思いついたら書きます。最近だとある飲食店の店長が実は人見知りでお客さんと喋る時笑顔だけど明らかに普段とは違う作り笑いをしてたから、人の笑顔は何種類かある。とか(笑)使わないかもしれないけど思ったことはメモります」
(B)「人間観察の賜物ですね~!参考になります。」
■影響を受けたArtistとは
どんなアーティストでも少なからず他のアーティストから影響をうけています。長く聴いていたアーティストがどんな人なのか聴いてみましょう。
(B)「影響をうけたアーティストを教えてもらっていいですか?ファンやプロップスは NicHe REMさんが普段どんな曲を聴いているか?気になるとも思いますので教えてください」
(N)「HIPHOPのことを知ったのはやっぱり名古屋なんでAK-69です。
中学校の友達で聴いてない人はいなかったです。そっから客演でanarchyやMACCHOを知った流れで海外のhiphopを聴いてます。
1番衝撃を受けたのはA $AP FergとA$AP rockyですfergのtrapを初めて聴いた時衝撃を受けて、かっこいいを何周も通り過ぎて涙が垂れてきたこともありました。
それにA$AP rockyの独創的な音楽、ファッションとカリスマ性は常に探求心を持ち続けることにより生み出されるものだと思います。
Praise The Lordでcreate、explore、expand、conqer (創造し、探求し、拡大し、征服する)とあるようにクリエイターとは常に暗闇を模索することだと思います。
よくあれはhiphopであれはhiphopじゃないとか聞くけど、そのこっからここまでという物差しで測ってる時点で次の発展はないと思います。
YAMSが亡くなってもなおA$APの名が轟き続けてるのはその思想があってこそだと思います。」
(B)「間違いないですね。特に衝撃をうけた楽曲あれば教えてください。」
NicHe REMさんはA $AP FergとA$AP rockyなどを好んで聴いていて、自分のオリジナルに昇華させているようです。
■ライブ情報
(B)「ライブが見たい方多いと思います。ライブ告知やレギュラーイベント、主催するイベントとかありますか?」
(B)「今のところはっきり決まってるイベントは無いです。でもいろんなプロジェクトの準備を仲間としている段階で2023年は物凄く楽しみです。」
(B)「なるほど、ライブでのこだわりとかありますか?」
(N)「自分の曲が大好きなんで自分が1番楽しんでると思います」
(B)「ライブ前の験担ぎ(げんかつぎ)やルーティンはありますか?」
(N)「首を触り昔括ったことのあるロープを思い出します」
(B)「まさに命がけですね」
■ NicHe REMからのメッセージとは?
(B)「見ている人達へのメッセージがあればどうぞ!」
(N)「昔児童虐待を受けてました。有名になったらそのことをもっと音楽で批判します。大金を稼いで施設を作りたい それが夢です」
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